はじめに
就職活動をしていると耳にする機会の多い「ダイバーシティ(多様性)」という言葉。 持続可能な開発目標「SDGs」が世界的に推進される今、企業でもさまざまな取り組みが行われています。「ダイバーシティ(多様性)」は、働きがいや経済成長、ジェンダー平等など、“働きやすさ”に密接に関係しています。今回は私たちインタツアーSDGsリサーチチームが、«キャムコムグループ»のダイバーシティ経営ついてリサーチしました!
会社概要
業 界 人材業界
設 立 2001年
売上高 1292億円
社員数 2,385名
拠点数 169
※2023年3月末時点
キャムコムグループは、売上高1,000億円以上、社員数も2,000名を超えていて、人材業界の中では、10番目くらいの大きい会社です。総合人材サービスを提供する会社として、人材派遣から人材紹介だけでなくシステムソリューションも提供しています。
ここまで成長してきた背景には、キャムコムグループ流の「ダイバーシティ経営」※1がありました。
※1 ダイバーシティ経営とは、D&I(ダイバーシティ&インクルーション)を推進し、性別や人種、国籍や障がいの有無関係なく、多様な背景を持つ人材に活躍の機会を与え、新たな価値を創造し、社会に変革をもたらそうとする経営を指します。
近年、世界中で持続可能な開発目標(SDGs)の重要性が高まっており、企業にも社会問題解決などの社会的責任が求められています。
“SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の頭文字をとったもの。国連で2030年を期限に、17の目標と目標達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。
現在キャムコムグループでは、「5.ジェンダー平等の実現」「8.働きがいや経済成長」の2つの目標達成に向けて、社内外の取り組みを強化しています。
キャムコムグループのSDGsに対する取り組み
女性の活躍推進
はじめに紹介するのが、「女性の活躍推進」です。年々、日本のジェンダー雇用の格差は減ってきていますが、世界と比較すると、先進国の中ではまだまだ改善されていない状況にあります。実際に就活の面接の場でも、社員から配慮のない言葉を投げかけられ、ジェンダーギャップに直面するという大学生も少なくないようです。
キャムコムグループでは、ジェンダーギャップを無くす取り組みを自社内で推進しています。キャムコムグループの正社員の女性雇用率は44.4%、女性管理職比率は18.3%と、上場企業平均9.4%と比較して約二倍になっており、男女の格差なく活躍できる環境が整っています。
また、子育てによって働き方を変えずに済むようなサポート体制も充実しています。
託児所併設型オフィス『ofuIKU(オフイク)』は、“子どもを預けて働くことに専念できる保育所“をコンセプトに展開されている保育サービスです。『ofuIKU(オフイク)』は“「オフ」ィスできちんと仕事をする×「育」児をしっかりする”という言葉の掛け合わせに由来しています。テレワークで仕事ができるオフィススペースが併設されているため、保育園や幼稚園が急に休みになった場合も、安心して働ける環境が整っています。
『ofuIKU(オフイク)』は、自社の社員だけでなく、他の企業に勤める社員の方も利用可能な施設です。
外国人雇用の取り組み
次に「外国人雇用の取り組み」についてご紹介します。
近年、人口減少により労働者が不足し、外国から働き手を受け入れる取り組みが政府の主導のもと行われています。キャムコムグループでも、グループ全体での雇用を強化し、社内の国際化を進めています。
外国人雇用率は4.6%。全体の外国人雇用率が2.7%ですので平均よりも積極的に外国人雇用を推進しています。
キャムコムグループに在籍する外国人の国籍はベトナム、インドネシアを始めとして、
現在は、国内で就業を希望する外国人の就職を母国語でサポートする業務をしているようです。
また、インドネシアとベトナムの政府から推奨を受けた外国人が日本国内で安心して働けるサポートプログラムを提供しています。
技能実習生の手数料をゼロに。ベトナム政府推奨「VJCプロジェクト」の発足協議会が開かれました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000071942.html
外国人向け研修施設「キャムテック エデュックアカデミー」から、インドネシア政府公認プロジェクトの技能実習生が国内企業へ初配属されました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000071906.html
障がい者雇用の促進
そして次に、「障がい者雇用の促進」にも力を入れています。
グループ内に特例子会社である綜合キャリアトラストを設立し、グループ内の障がい者は165名、障がい者雇用率は2.86%で、法定雇用率※を上回っています。
キャムコムグループの障がい者雇用は、「福祉から戦力へ」のコンセプトを持っていて、法定雇用率を満たすためだけの雇用創出とは一線を画し、実業に繋がる業務に携わるようにしています。具体的には、社内で必要となる書類整理やデータ入力など事務作業にあたり、スキルアップやキャリアアップも可能となります。
※法定雇用率…従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。( 障害者雇用促進法43条第1項) 民間企業の法定雇用率は2.5%です。 従業員を40人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。
また、自社内だけの取り組みではなく、顧客企業や障がい者の課題を解決する取り組みを行っています。
1.SAKURA事業
例として、障がい者就労移行支援施設「SAKURAセンター」の運営があります。
«就労移行支援»とは、障害や体調などの理由で働くことが困難な人に対して、就労の機会やその準備を提供する福祉サービスのこと。
障がいの有無に関わらず、誰もが持つ「働きたい」という気持ちを実現させる。
自分では発見できていない力を引き出し、能力を発揮できる仕事に出会うサポートをする。就職がゴールではなく、仕事を長く続けられるような働く意義や生きがいを感じる。
このような共通理念のもと、個々の「働きたい」という気持ちを大切に、企業と障がい者を結ぶ役割を担っています。
2.ソーシャルオフィス
もう1つの例が、顧客企業の障がい者雇用を支援する「ソーシャルオフィス」サービスです。障がい者を雇用したくてもその方法が分からないといった企業様に対して、どういった業務をやってもらうのかから伴走し、実際に障がい者の方の雇い入れから就業中のサポートまでカバーするようなサービスです。すでに300社以上のサポートを行っているようです!
インタツアーSDGsリサーチチームの感想:「多様な人材のポテンシャル活かす!」
【キャムコムグループのリサーチメモ】
“女性がより活躍できる組織づくり”
女性の管理職比率18.3%(上場平均約10%) とても高い!!
産休・育休後も活躍されている女性社員の方が多いそうなので、安心して企業に勤められると思いました。
“外国人が力を発揮しやすい環境づくり”
外国人雇用率 4.6%(全国平均2.5%) これも高い!
社員に多国籍の方がいるから、多くの外国人をサポートできるのだと思いました!
“障がい者を戦力に”
障がい者雇用率 2.86%(法定雇用率2.5%) 比較的高い!
障がい者の方も戦力にするために取り組んでいるところがステキでした!
まとめ
いかがでしたでしょうか。多様な背景を持つ人々のポテンシャルを活かした経営をされているのがキャムコムグループの魅力だと思いました。SDGsの取り組みを企業経営としっかりと連動させているため、社会的価値を感じながら仕事に取り組むことができそうです。「ダイバーシティ経営企業」であるキャムコムグループに興味が湧いた方はぜひコーポレートサイトなどをチェックしてみてください。