皆さん就活は好調ですか?
私は学生のキャリア相談でいろいろな就活の悩みを聞いていますが、最近学生から「内定を複数とったがどこに決めたらいいかわからない」という、ちょっとぜいたくな悩みを聞くことが多いです。就職活動では複数の選考が同時に進むことも多いので、同時に内定をもらって悩んでしまうことも多いようです。また、選考が進む中で気になる企業が増えてしまうこともよくあることです。
それでも入社できる企業は1社だけ。
限られた時間の中で自分にとってベストな会社をどう選べばいいのか。
今回は複数の内定で迷ったときに、どう決めればいいのかアドバイスします。
本命企業から内定をいただいた
「慎重に業界研究・企業研究を進めた結果、この会社を選んだ。数度の面接を通じて、ますますこの会社が好きになった。この会社で働けたらいいなぁ」という本命企業から内定をもらった場合、立ち止まって考える理由はありません。
おめでとうございます! 一日も早く内定承諾書を提出し、ほかの会社には丁重に内定辞退の連絡を入れましょう。言いにくいからといって引き延ばすのは厳禁。誠心誠意「申し訳ありません!」という真心を込めれば、あれこれと言い訳を重ねる必要はありません。
本命以外で複数の内定をいただいた
やたらに多く内定をもらってしまう人の中には、「入社意思をあいまいにしていたら、いろんな会社から内定通知書が送られてきた」という人も結構います。
本命以外の複数内定は、複雑な気持ちになってしまうかもしれませんが、内定をもらったという事実によって「自分は本当にこの会社に入りたいと思ってエントリーしたのか?」と、自分を振り返る余裕も生まれるはずです。では、どのようにして内定企業を決めればいいのでしょうか。
内定承諾は3日以内が基本
どの企業に絞るかを検討するまえに、注意しなければいけないのが返答期限です。特に期限が設けられていなくても、会社から内定通知をされたら、返事はそれから3日以内が原則です。遅くても、1週間以内には何らかの意思表示が必要でしょう。
その会社に入社して後悔しないかどうかは「なんとなく会社の雰囲気が自分の肌に合う」「この会社でイキイキと活躍している、近い将来の自分をイメージできる」といった、言葉では表現しにくいメンタリティやフィーリングです。(専門用語で「カルチャーフィット」とも言います)
これは本当に重要です!
「内定通知をもらったのに3日間考えても結論が出せない」というのは、その会社に入社することに大きな戸惑いを感じている証拠。「内定を辞退するのは惜しいが、どうも気が進まない」という場合は、人事に連絡をして、話を聞かせてもらい、気が進まない理由を明確にしましょう。
悩み抜くことから逃げるな!
就活は、自分にとって最良の企業との出会いを求める活動です。複数内定をもらったら、どの会社を選ぶべきか必死に悩み抜いて当然です。自分の一生を左右する決断なのですから、どんなにつらくても苦しくても、大切なのは「悩み抜くことから逃げない」ことです。
一番良くないのは「本当はあまり魅力を感じていないけれど、もう就活に疲れたから、この会社でいいや」という中途半端な決断です。
どんな会社でも、勤め始めればつらいときもあるはずです。覚悟なく内定を承諾すれば、将来困難な仕事に直面したとき、踏ん張り切れず挫折して辞めてしまうかもしれません。
「この会社には魅力を感じる。しかし、まだほかの会社の話も聞いてみたい」。そう思ったら、素直に現在の状況を企業の方に相談するといいでしょう。会社の魅力を掘り下げるチャンスになったり、有益なアドバイスをいただけることもあります。とりあえず内定承諾しておく、というのはお勧めできません。後で苦しくなります。
内定取り消しを恐れず、自分の納得できる形で就活を乗り切ってください。
オワハラをする会社はどんな好条件でも辞退したほうがいい
内定を承諾したあと、最近問題となっている「オワハラ(就活終われハラスメント)」をする企業もありますが、その場合はどのような好条件であっても辞退したほうがいいでしょう。企業にとって、内定や内々定を出した学生が就活を続けることは望ましくありませんが、これは企業側の理屈です。企業側の姿勢がオワハラかどうか明確な定義はありませんが、就活生側から見て「この会社は自分のことよりも自社の都合を優先しているな」と感じるのであれば、その会社は「人を大切にしない会社」の可能性が高いかもしれません。あまり露骨なオワハラが見られるようであれば、いったん内定承諾をしたあとでもそれを覆して辞退することも可能です。もちろんこれは望ましくない形ですが、「断り切れない」という理由で就活を終了することだけはやめたほうがいいでしょう。
内定辞退の電話のかけ方
内定辞退にもいくつかの方法がありますが、一番早くて誠意を伝えやすいのが電話連絡です。
内定辞退の電話は、かける側も受ける側もあまり楽しいものではありません。ぶっきらぼうにならない程度に、シンプルに済ませましょう。 担当者に電話をつないでもらったら、「お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」と確認をして了解を得たら、
- 内定を辞退する旨
- 辞退の理由
- お詫びの言葉
の3点を述べます。
辞退の理由については、先方から質問がなければ省略しても構いませんが、普通は何か聞かれます。
「より自分の希望に沿った会社から内定をいただき、考え抜いた結果、御社からの内定を辞退させていただくことにしました」など、自分の決意でほかの会社を選んだという結論が明確であれば十分です。細かい事情を説明する必要はありません。
なお、執拗に理由を問い詰めたり、「内定辞退は法律違反」などの圧力をかけたりする企業もゼロではないようですが、法的拘束力はありませんので安心して内定を辞退してください。多少気まずい思いをしたとしても「この会社に入らなくて良かった」という実感があとからジワジワこみ上げてくると思います。
「就活に、おそれは禁物」
大事なのは就活を終わることではなく、自分がこの先働く会社を選ぶことです。
今回のまとめ~真正面から悩み抜く!それが後悔しない唯一の方法
今回は、複数内定をもらったときの対応策についてアドバイスさせていただきました。
最終的に1社しか選べない就活では、100枚の内定通知書よりも自分が心から入社したいと思う会社の内定が重要です。
本命企業からの内定を含む複数内定や本命不在の複数内定など、いくつかのケースを説明してきましたが、ポイントは
- 情報に基づく判断ではなく、自分に合うと思える会社を選ぶ
- 妥協せずに悩み抜くこと
- 内定承諾は覆すことも可能なので、自分の納得できる就活をする
- オワハラを強いる会社は避けること
の4つです。
なお、最後に私・田中から個人的なアドバイスをひとつ。
就活で一番大事なことは、自分が納得できる会社選びの軸「選社軸」を持つことです。この選社軸は、視野を広げて多くの企業から実際に話を聞くことで固めていくことができます。
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インタツアーでは、選考ではなく「会社インタビュー」という形で、ちょっと興味がある会社にどんどん話を聞くことができます。また、インタビューで感じたことを「ビジコミ」を通してアウトプットできるので、どんどん自分の選社軸を固めていくことができます。
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