選考対策

ライバルに差をつけるビジネスマナー入門・「郵送」編

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郵送マナー

苦労した就職活動を終えて無事に入社日を迎え、社会人になってから最初に会社から教わるのが「ビジネスマナー」です。ビジネスマナーとは、これから遭遇する様々なビジネスシーンで必要となる礼儀作法や所作などの総称のこと。学生時代では当たり前のようにやってきたことが、実は失礼にあたることを初めて知るケースも少なくありません。 今回はそのビジネスマナーの中でも、特に細かなところに礼儀作法が求められる「郵送方法・郵送の仕方」に注目。職種に関係なく関わる機会の多い郵送について基本的なやり方、相手に失礼のない郵送の作法などを紹介していきます。

なぜ企業は今でも郵送という手段を選択するのか

普通に考えれば荷物を運ぶ場合を除けば、メールやSNSなどを使った方が連絡を行う手間がかかりませんし、ほぼリアルタイムにやりとりができるはず。業務効率化を考えれば、郵送物を取り扱うメリットはかなり少ないと感じるでしょう。しかし、多少の手間や時間がかかってでも企業にとって郵便物を送ったり、受け取ったりすることはビジネス上を行う上で合理性を伴う大きな意義があります。

紙の書類でしか処理できないものがある

最近ではPDFなどの電子書類が公的文書として取り扱えるようになり、企業のペーパーレス化はかなり進行しているように見えます。しかし、実は同時に印刷した上で保管しなければならない書類も存在し、企業や団体などでは紙の書類でなければ受け取らないというところもあります。その送付方法として、今でも郵送をビジネスコミュニケーションの手段とする企業もまだまだ多いのです。

漏洩できない機密文書を確実に送受信できる

メールなどでもパスワードを設定することで、外部に流出してはいけない機密情報を守ることはできます。しかし、IT技術がいかに進化したとしても、パスワードによる保護は完璧ではなく、解析した上で解除できるリスクも存在します。その点、郵送であれば書留などの有料サービスを使うことで、送り先へ確実に機密情報が記載された書類を届けることができます。

社内で書類の直接保管・管理ができる

デジタルと大きく異なるのが郵送した文書を封筒から出して、ファイリングした上でオフィスのロッカーなどに保管することができることです。保管する際にある程度のスペースが必要となりますが、書類の確認を行う際にすぐファイルを取り出すことができますし、よほど乱雑に保管しない限り、書類の紛失を防ぐことができます。特に鍵付きのロッカーに保管することで、セキュリティ度もアップします。

PRメディアとしての郵送物も存在する

郵便ポストに企業からのDMが投入されている、そんな経験をもった学生も多いでしょう。煩わしいと感じることもあるDMですが、企業にとっては商品やサービスをPRする大事なプロモーションメディアです。中には契約書や申込書を封入し、返信用封筒と共に郵送することで売上拡大をはかるケースも根強く残っています。また、チケットやギフトカードなどの金券を送る際も、書留による郵送方法が選択されています。

郵送マナー

ビジネス上で気をつけるべき郵送のマナー

学生時代は特に何も気にすることなく郵便物を送っていたでしょうが、ビジネスの場面では細かなところに配慮する必要があります。特に注意を払わなければならないのが契約書や請求書など、企業間取引に関する重要書類の郵送方法です。いくつかのポイントを紹介しますので、あらかじめ覚えておきましょう。

宛名

最近ではパソコンの住所録から住所や送り先の社名・部署・氏名をプリントアウトして封筒に貼り付ける方法もありますが、レターパックなど自筆で送付先を記入する郵送方法もあります。丁寧かつ正確に書くことは当然ですし、社名や部署名、担当者名についても誤字脱字がないようにしましょう。なお、郵送先が会社や担当部署であれば「御中」、個人であれば「様」をつけることも忘れずに。

送付状の添えつけ

送付状とは郵送元の企業や担当者名、郵送先の企業名や担当部署、担当者名を記載した上、郵送した書類の種類、枚数を記載した用紙のことです。企業によってはフォーマットを用意しているところもありますが、用意されていない場合はパソコンを使って送付状を作成し、重要書類と一緒に添えつけることが望ましいです。簡素なレイアウトでも構いませんが、内容がわかりやすいように表記するよう心がけましょう。

言葉遣い・文書構成

ビジネス文書では「!」「?」などの記号、絵文字の使用は大変失礼にあたりますので、メールを含めて絶対に使ってはいけません。文書表現においてもLINEやSNSのような会話口調での表現は厳禁です。取引が長く続く企業や担当者であったとしても、気軽に使うと一瞬で信頼関係が崩壊するほどのダメージを受けるでしょう。送付状を含め、何か文書を封入する際は、「拝啓」という頭語と時節の挨拶から始まり、用件を記載した後に「敬具」という結語で締めましょう。また、文書自体も要件を短く、簡潔にまとめることが大事です。

書類の保護

契約書や請求書などが郵送先に届いた際、書類の折れ曲がりや破損は極めて失礼にあたります。ポスト投函時や郵便局の窓口で郵送物を預けた時には問題なくとも、配送途中で封筒が折れ曲がったり、ゲリラ豪雨などで郵送物が濡れてしまったりと、予期せぬ出来事に遭遇する可能性も十分考えられます。折れ曲がりや破損などを事前に防止するためにも、書類を新品のクリアファイルに収めたり、段ボールや厚紙での台紙を封筒に入れたりと、何かしらの対策を講じましょう。

郵送する書類の確認

当たり前と思うかもしれませんが、書類の郵送でもっともやりがちなミスが「送付書類の入れ間違いや未封入」です。本来郵送するべき書類が違う、または封筒に入っていないという状況は郵送先に対して失礼というレベルを超え、信用問題にも発展するくらい甚大な状況に陥る可能性を孕んでいます。面倒な作業かもしれませんが、封筒の口を糊づけする直前に郵送物の最終確認を必ず行いましょう。

ほんの心遣いが好印象へ!郵送におけるベストマナーとは

基本的に注意すべきポイントに気をつけていれば、郵送について大きなトラブルに発展することはほとんどありません。伝わるべき情報、受け渡すべき書類が時間通りに正しく郵送されることがミッションですので、当たり前のことを当たり前に行うことに注力していけば、お互いの信頼関係を維持していけるはずです。

ただ、良い関係をより深めていきたいのあれば、ほんの少しの気配りを郵送物や郵送の仕方に反映することをお勧めします。以下のポイントを心がけることで、相手に好印象を与えていきましょう。

和封筒は縦書き・漢数字、洋封筒は横書き・算用数字

和封筒とは縦長の長方形の形状の封筒のことで、宛名や差し出し名は縦書きで、住所などの数字は漢数字で表記。洋封筒は横長の封筒のことで、横書き・算用数字を用いることがマナーとされています。郵便物の仕分けの際、見やすさについても配慮しているという印象を与えるでしょう。ちなみにはがきの場合、縦書き・横書きのどちらで書いても特に失礼にはあたりません。

封は糊や両面テープを使用する

あらかじめ両面テープが封入口にあしらわれている封筒もありますが、大概の封筒は送り主が自分で止めることがほとんどです。この時に注意したいのが剥がれやすさで、できる限り糊や両面テープで糊口をしっかり止めましょう。セロハンテープやホッチキスで止めるのは剥がれやすさだけではなく、見た目の印象も汚く感じられます。細かなところも丁寧さを心がけましょう。

お礼・感謝の言葉を添える

一見すると無機質な印象の送付状も、欄外に「先日はありがとうございました」などのお礼や感謝の言葉を添えるだけで、企業や担当者の印象は格段にアップします。些細な一言かもしれませんが、その心遣いが次の関係構築へとつながりますので、できるだけ手書きの文字を添えるようにするのがベターです。

郵送マナー

まとめ〜就職活動中からビジネスマナーは求められている!

今回は就職後に必ず必要となるビジネスマナーについて紹介しましたが、実際には就職活動中にも様々なマナーが求められます。服装や言葉遣い、所作などを人事担当者はしっかり見て選考の評価としています。就職活動中のマナーこそ、これからビジネスパーソンとして活躍するにあたって必要最低限となるマナーなのです。

インタツアーにはキャリアアドバイザーが常駐していますので、就職活動に関する必要最低限のマナーについても相談に応じます。普段からの自分の立ち振る舞いに自信がない、不安を感じているならば、ぜひキャリアアドバイザーへ相談してください。

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