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辞めた社員が戻ってきたくなる会社、groxi!強み、魅力、特徴を紐解くインタビュー

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groxi株式会社は、東京都千代田区に本社を置く1989年創業のシステムインテグレータ。無線LANやセキュリティ、RPA、ネットワーク、サーバの構築・運用・保守などの幅広いITソリューションを、さまざまな企業や国、自治体などに提供している企業です。そして同時に「わがままで、感謝される。」というちょっと変わったテーマを掲げている会社でもあります。

そんなgroxi株式会社では、さまざまな理由でいったんは退職したものの、再びgroxiに社員として戻ってきたエンジニアも少なくないとのこと。人はなぜgroxiに“出戻り”したくなるのでしょうか? 2016年に一度退職した後に復職したソリューションビジネス第2部の菅谷博子さんと、同じく2016年の退職を経て出戻ったソリューションビジネス第2部の川口大輔さんに伺いました。

チームを十分に育てた後、自身の成長のため「転職」を選んだ菅谷さん

――お二人はgroxi株式会社を一度退職し、その後、いわゆるアルムナイ採用(一度退職したメンバーを再度社員として迎える制度)によって、groxiに復職したと聞いています。最初の入社から退職までのいきさつを教えていただけますか?

菅谷さん:私の場合、まずは2010年に中途採用でgroxiに入社しました。その前職で働いていた頃にネットワークに対する興味が湧き、「エンジニアになりたい!」と思ったのです。入社前にはネットワークに関する学習を自分で徹底的に行なったのですが、いざ入社してみると無線LANの部隊に配属されたため、またゼロから覚えなければなりませんでしたが(笑)。

とはいえ最初に無線LANの経験を十分に積ませてもらったのは、非常に有益でした。当時の社内には有線ネットワークとサーバーのチームしかなかったのですが、私が課長としてメンバーを育て、最終的にはチームの全員が無線LANの技術を習得。その結果、groxiの社内に「有線」「サーバー」に加えて「無線LAN」という柱を建てることに貢献できたと思っています。

そのようにして社内のメンバーが十分に育ち、任せることができるようになってきた頃、私自身は「また新たな技術を学び、今度は自分自身が成長したい」と思うようになりました。ちょうどそんなタイミングである専門商社からお誘いをいただき、新しい挑戦をするために退職を決意しました。といってもgroxiと縁を切るつもりはさらさらなく、私が新たに所属することになる商社のパートナーとして、groxiにはさまざまな仕事を依頼させてもらう――というイメージでしたね。

業務に不満はなかったが、一身上の都合で地元に帰った川口さん

――2012年に新卒で入社された川口さんはどうだったのでしょうか?

川口さん:私の場合は恥ずかしながら、菅谷さんのように明確な意思や目標があったわけではなく、「たまたま試験に合格したから入社した」というのが正直なところです。学生時代は地元・新潟県のIT系専門学校に通っていて、地元での就職を希望していたのですが、なかなか思うようには進みませんでした。そんなとき、groxiの前身である株式会社Lee.ネットソリューションズがウチの学校で一次面接を開催することになり、学校の先生から「受けてみれば?」と勧められたのが、最初のきっかけです。

そしてどういうわけか一次、二次、三次面接をスムーズに通過してしまい、東京で行われた最終面接を経てgroxi(当時はLee.ネットソリューションズ)に入社しました。入社後は保守チームに1年半ほど所属し、それ以降は有線のチームに移り、ネットワークひと筋で2016年まで楽しく勤務させてもらいました。

しかし一身上の都合で新潟に戻らなければならなくなったため、残念ながら2016年をもってgroxiを辞めたというのが、入社から最初の退職までの流れになります。

新潟までやってきた元上司が「戻ってこい!」と

――自身の新たな成長に向けて踏み出したかった菅谷さんと、諸事情により地元へ帰らねばならなかった川口さん。それぞれの退職理由はよくわかりますが、それがなぜ、もともと所属していた会社へ戻ることになったのでしょうか?

川口さん:私の場合は、地元企業での仕事に物足りなさを感じていたとき、もともとの上司、今は執行役員になっているCさんという方に「戻ってこないか?」と誘っていただけたのが復職の理由です。

Cさんからは退職後も何度か連絡をいただいていましたが、2025年に新潟で開かれたIT業界のイベントにCさんがいらした際、「飲みに行かないか?」と誘ってくれたんです。で、飲みの場でCさんから「今はどんな仕事をしている?」「それについて君はどう思ってる?」などの質問をされ、ひとつずつ答えていたのですが、それを聞き終わったCさんは「だったらウチに戻ってこい!」とおっしゃいました。

最初は冗談だと思っていたのですが、1週間後にCさんから「あの話、考えてくれた?」という電話があり、「あ、冗談ではなかったのか!」とやっと気づきました(笑)。そして条件面などの話もスムーズに決まり、私が新潟へ戻る理由になった「一身上の都合」も解消していたため、めでたくというか何というか、あらためてgroxiに入社することになった次第です。

「働きやすく、面白い会社」であることはよく知っている。きっかけさえあれば、戻らない理由がなかった

――菅谷さんが復職された理由やきっかけは何だったのでしょうか?

菅谷さん:groxiを退職した後は専門商社と、コンサルティング要素が強いIT企業での勤務を経て、いったんキャリアブレイクして「次のステップ」について検討していました。そして検討の結果、やはり自分へのニーズがあるのはITエンジニアかその管理職、あるいはITコンサルタントであることがわかってきました。

しかしコンサル業は個人的に食指が進まなかったため、ITエンジニアの求人をいろいろ見てみたのですが、どうにも職種が選べないというか、私のキャリアや資質にうまくハマる職種は見当たらない状況でした。

そこでIT業界に関する情報収集の意味合いも兼ねて、在職当時の上司であり、現在は取締役になっているEさんという方に連絡を取り、「最近どうよ?」的なことを聞いてみたのです。Eさんや、先ほどお名前が出たCさんたちからは退職後も頻繁にBBQなどに誘っていただき、一緒に遊んでいた間柄でもありました。

で、久々にお会いしたEさんがおっしゃったのが、「親会社が変わり、今はこういう仕事をしている」「人が足りなくてとにかく困っている」というようなことでした。

そのときに聞いた業務内容は非常に面白そうなものであり、私としては他に行きたい会社も特になく、そしてgroxiという会社が働きやすい会社であることもよく知っていました。そこで、「じゃあ」というニュアンスで復職する流れになったのです。

エンジニアの自主性が尊重される自由な企業風土

――今、菅谷さんは「groxiは働きやすい会社である」という旨をおっしゃいましたが、具体的にはgroxiのどういった部分を「働きやすい」と感じているのでしょうか?

菅谷さん:大きな会社は「承認プロセスが重い」というか「自由度が低い」といいますか、自分で何かやりたいことがあっても、簡単には実行できない場合が多いんです。しかしgroxiは、もちろんある程度のテーマや制約はありますが、「細かなNG」は存在しません。そのためgroxiのエンジニアはある意味自由に、誤解を恐れずいえば思うがままに、仕事を進めることができます。私は、そういった環境および風土がこの会社の良いところであり、ストロングポイントにつながっていると考えています。

――とはいえ一度完全に辞めた人間がまた職場に戻ることについて、気まずさや「微妙な雰囲気」みたいなものはなかったのでしょうか?

菅谷さん:この例えが適切かどうかわかりませんが、groxiという会社は私にとって「結婚して家を出た人間が、離婚して戻ってきた実家」に近い感覚です。気まずさが完全にゼロではなかったのかもしれませんが、基本的にはとにかく居心地が良い場所であるといいますか(笑)。

川口さん:私が復職したときもそのような感覚でしたね。在職時の上司たちがそのまま経営陣にスライドしていましたので、「仲の良い親戚の家に、また出入りするようになった」みたいな感覚だったことを覚えています。

エンジニア集団らしい合理的で個人主義的な側面と「人間味」が絶妙に同居しているgroxiという企業

――つまりgroxiとは、よく言われる「アットホームな会社」というやつなのでしょうか?

菅谷さん:「和気あいあいで仲良しな、アットホームな会社」というのとは少し違うと思いますが、かといって「ドライな会社」というわけでもない。「エンジニアらしい合理的で個人主義的な側面を基本としつつも、人と人との間に壁を感じない温かみのある風土のなかで、それぞれが、それぞれの仕事に自由にチャレンジできる」という、言葉にすると長くなってしまうのですが、この会社のそういった部分が私は好きですし、そこが、私を含むエンジニアたちが存分に力を発揮できている大きな要因であると考えています。

――そのようにして戻ってきたgroxiという会社を通じてで、今後はどのようなキャリアを形成していきたいとお考えですか?

川口さん:私は現在、国のとある案件にプロジェクトリーダーとして携わっているのですが、よほどのことがない限り、そのプロジェクトを一生かけて推進していきたいですね。いちエンジニアとして、そのプロジェクトには大いにやりがいを感じていますから。

菅谷さん:私は無線LANのエンジニアとしてgroxiでのキャリアをスタートさせ、その後はマネージャー職も経験しました。そして現在は企画ユニット 企画チームのチームリーダーとして、グループ内で持っているさまざまな技術のパッケージを考える仕事をしています。今後はこれまでの経験とキャリアをベースとしながらも、「新しい技術」「まだ自分がやったことのない技術業務」に、どんどんチャレンジしていきたいですね。そしてgroxiという会社は、そういったチャレンジが存分に行える会社であるとも思っています。

多くのエンジニアが入るとても広いオフィス

インタツアー編集部

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