
学生と社会人の大きな違いといえば、おそらく服装を思い浮かべる人も多いでしょう。職種にも寄りますが、社会人といえば男女問わずスーツというのが定番。就職活動中はずっとリクルートスーツで身を固めていた就活生も、新社会人となって新たな気分でスーツに身を通すはずです。
かつては”ザ・サラリーマン”の印象が強かったスーツも、今ではデザインや機能性などのバリエーションも広がっており、ビジネスパーソンのファッションアイテムとしての色彩も強くなっています。どうせ着るなら格好良く着こなして、第一印象からデキるところをアピールしたいところ。そこで今回は新卒入社の新社会人向け、スーツの上手な選び方から着こなし方までを紹介。ぜひ参考にしていただき、これからの社会人ライフをより充実させてほしいと思います。
Table of Contents
スーツって一種類だけじゃないの?
スーツってどれも同じように見えるので、違いは柄や色だけと思っていませんか。実はスーツにも様々なタイプが存在します。まずはビジネススーツにおいて、どのような種類と特徴があるかを覚えていきましょう。なおこの項目は、主にメンズスーツについて紹介していきます。
ブリティッシュスタイル
ブリティッシュスタイルとはイギリス紳士をイメージした、伝統的で正統派のスーツを指します。大きな特徴はコシがある固めの生地を使用し、厚めの肩パットを入れることで厳格さや重厚感を表現しています。
イタリアンスタイル
対してイタリアンスタイルは柔和で軽やかな雰囲気があり、薄めの肩パットを入れることで曲線的なシルエットがスタイリッシュな雰囲気を演出させてくれます。
アメリカントラディショナル
アメリカントラッドとも称されるアメリカントラディショナルは、肩パットが極薄または入らない上、ウェストの絞りがないなどヨーロッパに比べてカジュアル感の高い着こなし方が可能です。
スーツの上手な選び方って?
入社当初は就職活動時に着ていたスーツを継続して使用する人も多いでしょうが、いつまでも着続けるわけにはいきません。初めてのボーナスをもらった時や2年目に入るタイミングで、スーツを新調する人も出てくるでしょう。そこでスーツを選ぶ際のポイントを紹介し、ぜひ自分に合った一着を見つけてください。
サイズ
これはどの服においても、基本中の基本といえるチェックポイントとなります。もちろん自分の身体よりも小さいサイズでは窮屈となりますが、だからといって大きめのサイズを選ぶのも間違い。すでに成長期は過ぎているので学生服の感覚で選ぶのではなく、ちゃんと自分の身体にあったサイズを選びましょう。
肩幅と着丈
サイズを選ぶ際にチェックしておきたいのが、自分の肩幅とジャケットの裾の長さです。肩幅はピッタリのサイズよりも、1cm程度の余裕がある方が動きやすさを感じるでしょう。丈の長さはお尻が隠れる程度がちょうど良いとされていますが、細身のスーツならばお尻の半分程度が隠れるくらいがいいでしょう。
パンツの裾
足元は意外と見られやすい箇所であり、「オシャレは足元から」の言葉があるように着こなす上で重要なポイントとなります。裾が靴底の上から3〜4cm程度の高さで、たるみのないスッキリしたシルエットだと脚長効果があると言われています。
柄や色味
ビジネススーツは男女問わず、紺や黒、グレーが主流となっています。中には明るい印象を与えるネイビーブルーや温かみが感じられるブラウンなどもあります。あまり派手にならず、爽やかさやアダルトなイメージの色を選ぶのが良いでしょう。柄については無地、ストライプ、チェック、オリ柄など様々ですが、汎用性の高い無地やストライプ選ぶのが無難でしょう。もしも余裕があるならば、タイプの違う2種類のスーツを用意してもいいかもしれません。

失敗しないためのスーツ選びの注意点は?
自分の着たいスーツを選びたいでしょうが、その選択を間違えてしまうと恥をかくだけではなく、周囲の人に対して失礼にあたるかもしれません。そこでスーツ選びに迷いがちな人へ、意外と見落としがちないくつかの注意点を紹介します。
黒色のスーツ
スーツ売り場に行くと、黒色のタイプも確かに売られています。しかし、黒色の深さによってはビジネスシーンに使うことが憚れるものもあるのです。特に漆黒調のスーツは主に冠婚葬祭用の礼服に用いられるので、できるだけ明るい印象の黒を選ぶようにしましょう。
生地や縫製の強度
就職活動中に着ていたリクルートスーツは入社後も使用して問題ありませんが、実はビジネススーツと比較すると素材や縫製面で簡素なつくりとなっています。もともと長期間の使用を想定していないので、価格も安く設定されています。使用している生地や縫製がしっかりしている一着を選ぶのと同時に、できるだけ安価なものは避けるようにしましょう。
カジュアルスーツ
昔と違って今はクールビズなどの影響もあり、カジュアルなデザインのスーツを着る社会人も増えています。だからといってまだ社会人経験が浅い状態でカジュアルスーツを選ぶと軽い印象を与え、着こなし次第では相手に真摯な雰囲気が伝わりにくくなります。まずはスーツを着こなせるようになってから、カジュアルスーツを選んでも遅くはありません。
より魅力的に伝えられるスーツの着こなし術とは
身なりをしっかりすることは、ビジネスマナーの観点からの重要なポイントとなります。そこでスーツの着こなし術を紹介することで、清潔感のあるビジネスパーソンとしてのアピールを行っていきましょう。
シワと汚れに気をつける
そもそもの大前提として、汚れやシワのある状態でスーツを着るのは社会人として守るべき基本的なマナーです。細かな埃や髪の毛は紺や黒、ネイビーのスーツでは目立ちやすいので、ブラシやローラーを使って取るように。シワはスチームアイロンや霧吹きなどで霧を吹きつけ、ハンガーに吊るすだけでも効果的です。
シャツやブラウスは白が基本
慣れないうちは無地の白シャツを選んでおけば、どのような場面においても失礼にあたることはないはずです。もしも色つきのシャツやブラウスを選びたい時は、薄い水色であれば問題ありません。ピンクやストライプなどの柄ものは、コーディネートに失敗しやすいので最初は避けておきましょう。
ジャケットのボタンは上だけとめる
基本的にジャケットのボタンですが、縦二つであれば一番上を、三つであれば上二つを止めればOK。すべてのボタンをとめてもマナー違反にはなりませんが、ボタンをすべてとめないのはだらしない印象を与えやすいので避けるようにしましょう。
ネクタイはベルトにかかるくらい
ネクタイを結ぶ際、どの程度の長さにするのか迷う人もいるはずです。基本的にネクタイの先端がベルトに少しかかるくらいが理想的で、それより長いとだらしない印象を与えます。だからといって短すぎるのもバランスが悪いので、うまく結べるまでは鏡を見ながら調節していきましょう。
シャツの襟はジャケットの下へ
ビジネスシーンにおいてシャツの襟がスーツの外に出るのは、かなりラフな印象を与えてしまいマナー違反とされています。必ずスーツの中に入れるようにしましょう。
襟や袖は少し出ている程度に
意外と見落としがちなのが、背中や袖口から見えるシャツの長さ。一般的に背筋や腕を伸ばした状態で、それぞれ1〜1.5cm出ている程度がちょうどいいとされています。これはジャケットのサイズが自分の体型に合っているかどうかの目安にもなるので、この長さは覚えておいた方がいいでしょう。

新社会人向け!スーツ選びのおすすめポイント
新社会人となる新卒社員が、入社前に準備すればいいのか不安を感じている人もいるでしょう。そこでこれさえ覚えておけば大丈夫というポイントを紹介し、入社1年目を乗り切っていきましょう。
スーツは三着用意したい
何かしらの余裕がない1年目で複数着のスーツを用意するのは大変でしょうが、三着程度持っているとローテーションが組みやすく、同時にスーツの寿命も伸びやすくなります。スーツは消耗品ですので、用意できる時に用意しておきましょう。
シャツやブラウスは五着以上
汗や埃がつくことで、シャツやブラウスは汚れます。毎日新しいものを身につけ、清潔感を維持したいのであれば、少なくとも五着用意する必要があります。
社内ルールを確認する
最近はあまりうるさく言われることの少なくなったスーツですが、業界や職種的にふさわしいとされる色や柄などが会社によっては決められているケースもあります。事前に角煮することで、間違いのないコーディネートができるようになります。
スーツに合わせた小物も用意する
スーツに合う靴や靴下などはもちろん、カバンなどのアイテムもスーツに合わせるとオシャレな印象を与えてくれます。別にブランドなどにこだわる必要はないので、ちょっとしたところでトータルコーディネートを楽しみたいです。
身の丈に合ったスーツを選びましょう
デキるビジネスパーソンを意識し過ぎて、ついつい高額なスーツを購入する人も、わずかながら存在するかもしれません。確かに自分自身の印象を最大圏にアピールする上で、スーツの選択や着こなしは重要だと思います。しかし、社会人一年目である以上、悪目立ちすることで逆に印象が悪くなることも十分考えられるのです。
今回のポイントを理解したものの、本当に自分に合ったスーツを選び出すことに難しさを感じる人もいるはずです。その時には購入するショップの店員さんと相談しながら、自分にピッタリの一着を見つけることも有効的です。店員さんは特に購入客からの相談に慣れているので、第三者の目から客観的アドバイスをもらうことも考慮しましょう。
私たちインタツアーはみなさんにとって理想的な一着、自分の魅力を最大化できるコーディネートを見つけ、ビジネスパーソンとして大いにご活躍することに期待しています。