就職活動でどうしても避けては通れないのが面接ですが、質問に対して戦々恐々となっている就活生も多いと思います。どんな質問を投げかけられるのか、どのように回答すれば相手にいい印象を与えることができるのか。いろいろと頭を悩ましてはいるものの、本番になると頭が真っ白になって失敗するのではないか。そんな不安に悩まされるのは、きっと準備が足りていないのかもしれません。
「あの時にこう回答すればよかった」と、面接が終わってから後悔しないよう、今からしっかりと準備をしておく必要があります。そこで今回は就活面接で頻繁に質問される項目、そしてそれに対する模範解答例をご紹介。傾向と対策を知ることで、これからの就活面接をできるだけ有利に進めていきましょう。
Table of Contents
就職活動における面接の特徴とは？
まず最初に知っておきたいのが、就活面接の特徴についてです。アルバイト採用の際に受ける面接とはいったい何が違うのか、企業はどのような思惑で就活面接を行おうとしているのかを事前に把握しておきましょう。
面接回数が多い
アルバイトでの面接は1回で採用の可否が決まるケースがほとんどですが、就活面接はほとんどの企業が2回以上の面接を行っています。その大きな理由は社員として採用するにあたり、時間と手間をかけることで、より精度の高い採用を行おうという企業側の思惑があるからです。
社長や役員との面接もある
就活面接は2次3次と回数を重ねるに従って、面接担当者の職位が上がっていくことが大きな特徴でもあります。企業によっては1次面接でいきなり社長が登場するケースもありますが、ほとんどの場合は2次や3次でマネージャーや事業部長クラス、最終面接で社長や役員との面接となります。
一つの質問に対して深掘りされる
面接官は本当にその人が社風に合っているのか、周囲と協調しながら働いてくれるのかなど、就活生の人となりを詳しく知ろうとしています。回答の中で気になるポイントがあれば、より深く聞いてくることも珍しいことではありません。それだけ相手にことが気になる、とも解釈できます。
答えにくい質問をする
スラスラと答えやすい志望動機や自分の長所だけではなく、これまでの失敗談や自分の短所なども面接官は聞いてきます。あまり人には話したくないような質問も行うのは、相手の人柄を知る上でとても重要なこと。もちろん個人のパーソナリティには配慮した質問内容なので、深刻に捉える必要はありません。
就活面接で気を付けるべきポイントは？
就活面接では服装や挨拶などのマナーのほか、質問への回答においてもいくつかの注意すべきポイントがあります。事前に面接の練習を行う場合は、以下のポイントを意識してみましょう。
面接官の質問をしっかり聞く
質問内容の意図を汲み取る上でも、面接官から何を問われているかをしっかり聞き取るようにしましょう。面接というよりも会話における基本中の基本となる行為ですが、コミュニケーションを円滑にすることが面接時の緊張をほぐす効果もあるので、ぜひ意識的に質問内容を一字一句聞き取るようにしましょう。
普段よりゆっくり目に話す
緊張すると人は早口になりがちですが、回答内容が聞き取りづらいとマイナスになりがちです。「もう一度お答えください」と言われて余計に焦ってしまわぬよう、聞き取りやすいゆっくり目のスピードで話すことに注意を払いましょう。声のトーンも少し高めを意識すると、相手に明るい印象を与える効果も期待できます。
笑顔を心がける
真剣な表情は自分の気持ちを伝えるには効果がありますが、硬い表情のままですと相手に怖い印象を与える可能性もあります。話の流れで笑顔を織り交ぜて話すと、その場の雰囲気も和らいで緊張感も薄れるので、できるだけ口角を上げて話すことを推奨します。
回答は1分以内を心がける
自分をアピールしようとするあまり、長々と演説するかのように回答する人もいるのですが、まとまりのない話は聞く側にとっては苦痛となります。できるだけ質問に対する結論を先に述べるなど、簡潔に回答することを意識しましょう。
就活面接で意識しなくてもいいことは？
実は就職面接で失敗する背景の一つに、「余計なことを意識しすぎる」こともあります。すべての所作や回答に対して注意を払っていると、ちょっとした躓きによってパニックを引き起こし、うまくいくはずの面接が台無しになることも十分考えられます。できるだけ気持ちに余裕を持たせられるよう、意識しなくてもいいポイントをいくつか紹介します。
緊張すること
緊張することは余裕の無さを見せてしまうのではないか、という心配をする就活生もいるみたいですが大丈夫です。肝が据わっているかどうかについては、面接時では特に関係がないと思った方がいいでしょう。むしろ緊張している方が面接に対して真剣に臨んでいるという印象を与え、却って好印象を与えるケースの方が多いのです。
回答する際に言葉が詰まってしまう
スラスラ答えることが相手にいい印象を与えると思うでしょうが、面接官は話し方よりも質問内容に対して的確に回答しているかを見ています。面接官も緊張すれば言葉は詰まるものと織り込んだ上で質問をしているので、ちょっと噛んだくらいで慌てる必要はありません。
必要以上に格好つけること
真摯な姿勢で面接に臨むこと自体はまったく問題ありませんが、少しでも自分をよく見せようと意識しすぎると、イメージ通りに話が進まない時にパニックを起こす要因になります。面接官も普段のあなたを知りたいから面接を行うのであって、格好のいいあなたには興味がありません。自意識過剰にならないよう、平常心でいることを心がけましょう。
就活面接で聞かれる質問例と模範回答
就活面接に関する注意点を把握した上で、面接時によく聞かれる質問項目をいくつか紹介します。人によって回答内容は異なるはずですが、模範回答例も併記しておきますのでぜひ自分に当てはめながら自分なりの回答を見出してください。
「自己紹介をお願いします」
回答例：
▲▲大学■■学部◆◆学科の◎◎と申します。学生時代にはアパレルでアルバイトをしていました。アルバイトではスタッフ同士のチームワーク、そしてお客様への接客サービスを通じて、人と人とのつながりの大切を学びました。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
「自己PRをお願いします」
回答例：
私の強みは、リーダーシップを発揮できることです。大学時代のアルバイト先でリーダーを任された時、それまで個人の能力に任せっぱなしだった接客方法をマニュアル化し、メンバーと共有することで新人でもすぐに戦力化できるようにしました。マニュアルの作成にあたっては店長やチーフにも相談し、アドバイスをもらいながら形にしていきました。結果的に売上の対前年120％アップを実現した上、アルバイトの離職率も下げることができました。必要に応じて周囲を巻き込み、結果を出せるチームを引っ張っていける人材として御社で活躍していきたいと考えています。
「志望動機をお話しください」
回答例：
自社サービスを通じて、多くの企業が抱える課題を解決できるビジネスに興味を持ったからです。アパレルでのアルバイトはお客様からのご要望をお伺いした上で、その方に相応しいデザインや色味の服を提案してきました。この時にお客様から期待通り、または期待を超える提案をした際に喜びの声をいただいた際の経験は、きっと御社のビジネスでも十分発揮できると考えております。特に◯◯事業部の営業職として、お客様のご要望に応える活躍がしたいと考えています。
「学生時代に頑張ったことは何ですか」
回答例：
アルバイト以外にサークル活動にも積極的に参加し、私は軽音楽サークルに所属していました。他校との交流を兼ねてライブハウスでライブイベントを定期的に行っていたのですが、私は主に渉外担当として主催者や他校との交渉を行っていました。出演順や持ち時間などで他校との意見が衝突することもありましたが、その時にはこちらから譲歩できるところは譲歩するなど、お互いに調整をはかりながら一緒にイベントの成功を目指そうという流れをつくりました。この経験を御社でも活かして、取引先との関係構築に臨みたいと思います。
「当社でどんな仕事がしたいですか」
回答例：
営業職を希望します。既存の取引先との関係を深めていくだけではなく、新しいお客様との出会いを創造し、コミュニケーションを重ねることで悩みや課題を解決していく。御社の自社サービスの拡販に関わることで、その思いを現実のものにできると考えています。そして御社の事業拡大を果たしながら、日本経済の活性化にも貢献していきたいです。
「長所と短所を教えてください」
回答例：
私の長所は、目標達成に向けてチームを団結させる協調性があることです。アルバイトではリーダーとしてメンバーの指導を行いながら、店長やチーフへのサポートを通じて職場の明るい雰囲気づくりにも寄与してきました。マニュアル作成においても周囲の協力を仰いだからこそできたことだと考えています。逆に短所は自分の思いを強く伝えてしまうところがあり、時々議論することもありました。その時は冷静になって相手の考えを聞くことを心がけ、お互いにベストとなる答えを見つけることを意識するようにしています。
「失敗したことを教えてください」
回答例：
アルバイト先で接客をしている際、私の言葉遣いが気に入らないとの理由でお客様を怒らせてしまったことがあります。接客研修は受けていたのですが、まだ1年目で常識への理解が浅かったのかもしれません。その時は店長と一緒にお詫びをし、仕事が終わってから反省会を開いていただきました。そこで何が悪かったか、何に気を付けるべきかを注意していただき、逆に活かすべきポイントを教わりました。それをキッカケに自分の行いを客観的に見ることを心がけ、あらゆる場面でどうしたらいいかを考えて行動に移すようになりました。
「当社が第一志望ですか」
回答例：
はい、御社が第一志望です。現在はコンサルティング事業を行う会社を中心に説明会に参加しておりますが、経営から人材採用まで幅広い領域で企業の課題解決に取り組む御社の姿勢に魅力を感じておりますし、自分の可能性も思う存分試すことができると考えています。また、20代のチャレンジを応援する社風も私の志向と一致していますので、ぜひ御社の一員として力を発揮させていただければ幸いです。
「何か質問はありますか」
回答例： 御社で活躍するためには、今からどのような能力を身につけた方がよろしいでしょうか。また、入社までに取得しておいた方がいい資格があればぜひご紹介ください。
就活面接対策もインタツアーが応援します
就活面接での質問について傾向と対策を紹介しましたが、これらはあくまでも一例に過ぎません。まったく準備をしないで面接に臨むのは論外ですが、丸暗記するほど情報をガチガチに入れた状態でいると、想定外の質問をされて頭が真っ白になる可能性もあります。あくまでも参考程度に留めておいて、ある程度の予測を立ててから練習を行うくらいがちょうどいいと思います。
それでも就活面接に対して不安がある、準備の仕方がわからない場合は、インタツアーがその悩みや要望にお応えします！質問の傾向から回答にいたるまで、インタツアーコンシェルジュが親身になって対応いたします。まずはお気軽にご相談ください。
