「挑戦者よ、世界を揺らせ」という採用スローガンを掲げる SMBC グループの株式会社三井住友銀行(以下 SMBC)は、「最高の信頼を通じて、お客さま・社会とともに発展するグローバルソリューションプロバイダー」。世界規模であらゆるお客さま・社会の課題に向き合い、徹底的なコンサルティングを通じて最適なソリューションを提供することで経済発展に貢献しているのです。
そのため、 SMBC では若手のうちから海外拠点に駐在し、 活躍するケースも多くあります。そもそもメガバンクの一員として「海外で働くこと」にはどんな魅力があり、自身をどのように成長させてくれるのでしょうか?
2021 年に入行し、2023年7月から約2年間にわたって英国ロンドン支店 (SMBC バンクインターナショナル)に駐在した人事部採用グループの竹村望様に、「SMBC における海外駐在のリアル」を尋ねました。 (文中敬称略)
Table of Contents
SMBC を選んだ理由。そして「海外での挑戦」への道のり

――まず初めに、竹村様がなぜ SMBC を就職先として選択し、どのようないきさつでロンドン駐在を経験するに至ったのか、ぜひ教えてください。
竹村:海外で働くことは、私にとって長年の夢でした。高校 2 年生の時に運よく姉妹校への交換留学制度が始まり、1 年間アメリカへ行きました。これが私にとって初めの海外経験です。地方の田舎から突然アメリカに渡った私にとって、 環境の変化は非常に大きく、 他に留学生もいない現地校で苦労もしましたが、 多様な価値観に触れることの面白さに気づくことができた、非常によい経験だったと思っています。
大学では国際開発学を専攻し、英国に交換留学もしました。高校時代と比べれば英語も話せるようになっていましたし、様々な国籍の友人もでき、充実した毎日を送っていました。しかし、 新型コロナウイルスによるパンデミックが発生し、 残念ながら緊急帰国をすることになってしまいました。そのため、私の中では「今回の留学は不完全燃焼だった」という思いが残り、またここへ戻ってきたい、と強く思うようになりました。
そのため「海外駐在の機会が多い会社」ということを軸のひとつとしながら就活を進め、最終的には SMBC への入行を決意しました。
入行後も「海外で働きたい」という気持ちは強かったです。入行1年目、目黒法人営業部に勤務していた時から、海外取引の多い企業を担当させてもらったり、海外拠点との連携の際は間に入らせてもらったりすることで、できるだけ海外に近い仕事に携われるよう、常に意識はしていました。
とはいえ「海外勤務の辞令はまだ先の話だろうな……」 と思っていたので、入社3年目の7月、想像よりも早く海外トレーニー制度を活用したロンドンでの勤務のチャンスを頂けたときは、とても嬉しかったです。
――私も海外旅行は好きなのですが、現地に2週間もいると、食文化の違いなどから「帰りたい……」と思ってしまうタイプなので、海外で働くことにはハードルの高さも感じます。竹村様の場合は、そのようなことはありませんでしたか?
竹村:確かに海外にいると、文化の違いなどからストレスを感じることは多いと思います。でも、さまざまに大変なことを乗り越えながら現地に滞在し続けると、大変なこと以上に「価値観が広がる出来事」を数多く経験することになります。そしてそれを経験した際に得られる 「自身の成長」に魅力を感じていたため、私の場合は「海外に挑戦したい!」という気持ちは、留学中そして入行後もどんどん強くなってゆくばかりでしたね。
外資系ではなく日系の商業銀行こそが、
実は海外勤務への最短ルートだった?

――グローバルに活躍したいと考える場合、就職先は銀行以外にも貿易会社や総合商社、あるいは外資系企業も選択肢になると思います。その中で「銀行」を選んだ理由は何だったのですか?
竹村:私の場合は「日本の企業の新興国との貿易取引をサポートしたい」「いろいろな業種の方と関わり視野を広げたい」と考えたため、銀行を選択しました。銀行というのは全ての企業と個人をお客さまとする業態であるため、そこで働いていれば結果として視野の広い、世界を俯瞰できる人間になれるのではないかと考えました。もちろん、例えば商社に入って特定分野のプロフェッショナルになるというのも一つのキャリアですが、私個人としては、 様々な業種の方との接点を持ち視野を広げたいと、当時考えたのです。
またグローバルに活躍するといっても、その方法はさまざまです。日本にいながら英語で各国の人々と仕事をするというのもひとつの方法でしょうし、逆に自分が他国の拠点に駐在して活躍するという方法も、もちろんあります。私は学生の頃から「海外に住み、自分の視野が広がるような経験を積む」ということを強く望んでおり、自分なりにそれを実現できる企業を調べた結果、「実は海外駐在の機会が多い」日系の金融機関に、就活の的を絞りました。
政府系の金融機関と、 SMBC のような民間の商業銀行との間で少し迷ったのですが、 商業銀行は若いうちに海外駐在をする機会があり、幅広い業務を学ぶことができると感じたため、 商業銀行へ進むことを決め、そのなかでも社風と人が私に合っていると感じた SMBC へ入行することを決めたという次第です。
――その際、外資系の金融機関も検討しましたか?
竹村:外資系の金融機関はあくまでも日本市場でビジネスを行うことが求められるため、海外駐在のチャンスは逆に少ないと聞きました。そのため、あくまで私の場合はですが、日系金融機関の方が魅力的であると感じました。
海外駐在のリアル。そして挑戦と成長

――入行3年目から始まった、約 2 年間のロンドン駐在はどのようなものでしたか?
竹村:私としては満を持してロンドンへ渡航し、サステナブルファイナンスと再生可能エネルギーのプロジェクトファイナンスに関する部署に 1 年ずつ所属しました。ロンドン拠点は 2,000人規模の組織で、日本からの派遣職員はその1割弱。私が所属していたチームも世界中から集まってきた、様々な国籍のメンバーが所属していて、最初は英語で苦労しました。
日常会話には自信があったのですが、 ビジネス英語はまったくの別世界。それまで日本で使っていた「ご融資」「お引き出し」「残高」といった基本的な単語から、面談の進め方――例えば「名刺交換はするの?」「アイスブレイクって、英語ではどんなことを話せばいいの?」といった部分まで何ひとつわからず、毎日、家に帰る頃にはヘトヘトになっていました(笑)。
Tube(ロンドンの地下鉄)はしょっちゅう止まりますし、古い家が多いため、急にガスが壊れて水風呂を浴びるハメになることもあったりして、「日本に帰りたい……」と思うことは何度もありました。
しかし渡英から半年を過ぎた頃には、 現地の生活にも慣れてきました。そして 2 年の駐在期間が終わる頃には、日本円にして 1 兆円を超える大型洋上風力プロジェクトの調印を行ったり、「もう少し長くロンドンに残れないの?」 と、 現地のメンバーから言ってもらえるまでになりました。「自分は役に立てている!」という実感を得られたことは、本当に嬉しかったですね。
――日本人であるということには、言葉の面を含めて不利もあったかと思いますが、竹村様はご自身の強みをどのように出していったのでしょうか?
竹村:そこは、まさに四苦八苦しながらこだわった部分でした。高校・大学で留学は経験しましたが、英語の面ではなかなかネイティブに太刀打ちできません。そこで、どうすれば自分のバリューを発揮できるだろうかと考えた結果、私にあったのは「日本で働いた経験がある」という強みでした。
SMBC は日本に本部がある銀行ですので、大きな案件になると、ロンドンだけで意思決定することはできません。日本に話を通さなければならないケースもしばしばあるのです。そういった際、私は日本の組織がどうなっていて、どういう動き方をするものかをわかっていますので、日本との連携が必要な案件では「私に任せて!」と中心的役割を果たすことで、バリューを出せたと思っています。
――英国などで活躍するには、具体的にはどのぐらいの英語力が必要になるでしょうか? やはり英語は大学生の段階からしっかり勉強しておくべきですか?
竹村:仕事の現場で英語を使うにあたっては、 例えば 「TOEIC が何点以上なら OK」みたいな指標化は困難ですが、一つ言えるのは、英語でのコミュニケーションが上手く取れないと、活躍するどころか業務を理解すること自体が難しくなるということです。現時点で英語に自信がなくても努力次第で誰にでも海外勤務のチャンスがあると思いますので、 海外勤務に少しでも関心のある方はぜひ学生の間から英語学習を頑張ってもらいたいと思います。
海外での経験が拓く未来のキャリアそして学生時代に必ずやっておくべきこと

――英国駐在を終えて帰国されて以降のお仕事と、今現在イメージされているご自身のキャリアプランについて教えてください。
竹村:英国でのトレーニー期間が終わり、ライフプランを考慮した結果、2025 年の7月に帰国しました。 帰国後は人事部採用グループへ異動となり、 新卒採用業務全般を行っていますが、そのなかでも「海外採用」が私の主担当となります。海外の大学生などに SMBC の魅力を知ってもらうというお仕事ですね。
SMBC におけるグローバルビジネスのリアルを学生さんにお伝えするうえで、今までの留学経験はもちろんのこと、ロンドン駐在の経験も非常に役立っていると感じています。 当分の間は SMBC の海外ビジネス拡大のため「新卒採用」という観点から貢献する予定ですが、数年後はまた海外へ行って自身の挑戦を行い、さらに力を付けたいと考えています。
――私も将来は竹村様のように海外で活躍したいと考えていますが、そのために、語学以外で「学生時代に身につけておくべきスキル」のようなものはあるでしょうか?
竹村:学生の特権とは「時間がある」ことです。その時間を有効に使いながら「視野を広げる経験」をしておくのがよいかと思います。今、社会人となった私は「ちょっと南米やアフリカまで行ってくる」というのは正直難しいのですが、学生時代は3週間ほど、西アフリカのガーナへ行くことができました。
そして、遠く離れたガーナで日本のさまざまな製品が使われている光景を見て 「私もこういったことに携わりたい!」と思ったことが、その後の自分の原動力になりましたし、それによって就活も頑張ることができました。 そのため、皆さまにもぜひ「自分の視野が広がる経験」を、時間がある学生のうちに積んでおくことをおすすめしたいと思います。
――SMBC が今後グローバルビジネスを拡大させていくにあたり、採用活動時は学生のどういった能力に注目していますか? あるいは「こんな学生を採用したい」という具体的な人物像はありますか?
竹村:言語化は難しいのですが、一つは「挑戦を楽しめる人」を採用したいと考えています。SMBC の新卒採用ホームページでも「挑戦者よ、世界を揺らせ」という採用スローガンを掲げているとおり、SMBCには、挑戦する人を後押しする風土があります。
挑戦の内容はもちろん人それぞれかと思いますが、SMBC に入ってから大きく成長している人に共通する特徴は「オーナーシップを持って挑戦できる人」です。
自分が任された役割や仕事に対して責任を持ちながら、どのようにすれば物事を進められるかを自分で考え、挑戦する人。これは大学生にとっても必要なことだと思いますが、社会に出てからも活躍できている人に共通する特徴です。このあたりはやはり重視していますので、今のうちから意識して「何事も自分で考え、自分の意思で挑戦する」学生生活を送ることを、私としてはおすすめしたいと思います。
――ありがとうございます。英語に対する学習姿勢を含め、将来的に海外で活躍するために、学生のうちからやっておくべきことが今、竹村様のお話を通じてクリアになったような気がします。本日はお忙しい中、貴重でリアルなお話をお聞かせくださり、誠にありがとうございました!
インタビューを終えて

以下、今回のインタビュアーを務めた3名の学生が、インタビュー終了後にインタツアーに寄せてくれた「感想」を、本人の許可を得たうえで転載します。どうやらみなさん、SMBC のグローバルビジネスと、そこに挑戦している行員さんの熱意には、 かなりの感銘を受けた模様です!
土佐匠生さん「SMBCはグローバルにビジネスを展開しており、海外との接点を持ちながら働きたい人にとって非常に魅力的な企業だと感じました。また、インタビュー後に改めて調べてみたのですが、入社後すぐに海外駐在の機会が設けられているコースもあることがわかり、海外で挑戦したいという志を持つ学生に寄り添った採用制度だと思いました」
前田優哉さん「グローバルに活躍できる環境が非常に整っていることに感銘を受けました。特に、海外駐在を通して現地の経済や文化を深く理解し、企業や個人の課題解決に貢献している点が印象的でした。挑戦を恐れずに行動する文化が根付いていることにも魅力を感じました」
佐藤友宥さん
「海外駐在のリアルな難しさややりがいについて、深く学ぶことができました。特に、文化や習慣の異なる環境で信頼関係を築く大変さや、活躍するために必要なスキルを具体的に知ることができました。インタビューを通じてSMBCの使命感と、それを支える社員の挑戦心を実感し、将来その一員として貢献したいという思いがより一層強まりました」
インタツアー編集部



