就職活動を行う際に避けては通れないエントリーシート(ES)の作成、そして採用担当者との面接で必ず問われるのが「学生時代、何に力を入れてきたか」です。ガクチカと呼ばれるこの項目は書類・面接選考において、通過率に影響を与えるといってもいいくらい重要なポイントを占めています。これから就職活動の準備を始めようとする学生はぜひ参考にしていただき、一つでも多くの内定を獲得していきましょう。

なぜ企業はガクチカを求めるのか?

ガクチカの効果的なつくり方を紹介する前に、就職活動でなぜ企業がガクチカを求めるのかを再確認したいと思います。優秀な学生を一人でも多く採用するならば、学生時代の成績が有利に働くはずと考えてしまうでしょう。しかし、ガクチカを企業が求め、選考における重要ポイントとするには明確な理由があります。 それは「入社後、活躍できる人材となり得るかどうか」です。一つの仕事で成果を出すためには、それに向けてのプロセスも大事と企業は考えています。学生時代に何を挑戦してどのような結果を得られたのかと同様に、どのような取り組みを行い、どのような工夫を行ったかを知ることで、「その経験から得られた学びが、我が社で活かせるかどうか」を判断しようとしているのです。

ガクチカと自己PRとの違いとは?注意すべきポイントは?

企業へ自分自身を伝える手段としては、ガクチカ以外で自己PRがあります。就活生の中にはそれぞれの特性がわからず、違いをあまりつけずに似たような答えを用意する人もいるようです。しかし、自己PRは自分自身の強みや特長、人柄などの能力を端的に伝えようとするものですが、ガクチカは目的を遂行するための手段や困難に対する工夫や調整、モチベーションの源泉などを伝えることが主な目的。この違いを把握することでより就職活動で強いアピールを行い、選考において大きなインパクトを与えることができるでしょう。

では、ガクチカを作成する際に何に気をつければいいか、いくつかのポイントを紹介していきます。

■実際に活動したことをテーマにする

当たり前のことではありますが、経験していないことをガクチカのテーマにすることはタブー。アルバイトやボランティア活動、サークルやゼミ、研究、イベントなどの大学での活動、資格取得や留学経験など何でも構いません。学生時代にどのような活動をしていたか、振り返ってみるところからスタートしましょう。

■ガクチカ=華やかな功績、ではない

「ガクチカがない」という学生に共通しているのが、輝かしい成果じゃないとアピールにならない、他の就活生と差別化しにくい、という先入観です。企業が重要視しているのは結果ではなくプロセスなので、自分以外の学生でも経験していることをテーマにしても一向に構いません。また、成功体験だけではなく、学びが得られたという視点から失敗例を取り上げても問題ありません。

■まずは結果・結論から書き始める

最初に「学生時代、こんなことに取り組んだ」という結果や結論を書くことで、ガクチカ全体のイメージがつけやすくなります。その後、具体的なエピソードを書くことで、どのようなプロセスを踏んできたかが明確になり、よりわかりやすくガクチカを伝えることができます。

よりわかりやすく伝わるガクチカの書き方は?

内容がわかりやすく、採用担当者へ意図を伝えやすいガクチカとするためにも、ガクチカを書く際にはできるだけ論理的な構成にすることを意識しましょう。以下の順番それぞれの項目を埋めていけば、ESや面接などで印象に残りやすいガクチカになる。その代表的な例を紹介します。

▼結論:何に取り組んだのか
▼背景・動機:なぜ、それに取り組もうとしたか
▼目標と困難:どんな目標を立て、どのような課題があったか
▼取り組みと結果:どのような取り組みを行い、どんな結果が得られたか
▼人柄:活動の中で自分の性格がどのように活かせた
▼学び:活動を通じて何を学んだか/それを社会でどのように活かすか

ガクチカを書く際は、それぞれの項目を具体的に表すことが重要。ダラダラと書くのではなく、相手に説明するイメージをもって書くことを心がけましょう。

ガクチカ

ガクチカの作成にChatGPTは有効?

最近では就職活動の様々な場面で生成AI、つまりChatGPTを使用する学生も増えています。就活支援会社の中には、フローチャート的に項目を選択したり、情報を入力したりと、順序を追って作業するだけで簡単にガクチカをつくる「ガクチカ生成サービス」も増えています。

わかりやすくキレイにまとめる分には、ChatGPTやガクチカ生成サービスを利用するのは、タイムパフォーマンスの観点からも決して悪いことではありません。しかし、大事なことはガクチカを魅力的に表現することではなく、あくまでに何に取り組み、どのようなプロセスを経て何を学んだのか、という中身です。そこを取り違えないことに注意しましょう。

こんな経験がガクチカで差別化できる?!

ガクチカは企業にとって、学生が入社して活躍できるかどうかを見極めるためのものですので、取り上げるテーマとしては志望する仕事を連想できる経験がもっとも有効です。中でも以下のような経験はイメージをつなげやすく、ガクチカとしての取り組みとしてお勧めです。

■接客系のパート・アルバイト

たとえばテレホンアポインターやコールセンター、飲食やアパレルなどの接客販売などのアルバイト経験は実際の職務経験をアピールできますし、営業などの職種との親和性も高いのでガクチカも書きやすいでしょう。

■インターンシップ

実際に企業のオフィスで何か課題を任され、それに取り組んだ経験もまた、ガクチカのテーマとして取り上げやすいでしょう。特に営業に関するインターンシップは、志望会社に対して強いアピールができるはずです。

■Webライター

アルバイトなどの経験に含まれますが、意外とガクチカのテーマで差別化をはかりやすいのがWebライターです。情報収集のためにネットを検索したり、実際にインタビューを行ったりすることで、社交性や思考力などが身につくことで、一味違うガクチカが作成できます。

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インタツアーの企業インタビューはガクチカ作成に有効!

インタツアーでは学生による企業インタビューを通じて、数々のレポート記事を掲載しています。この学生による企業インタビューこそ、ガクチカを作成する際に大きな差別化につながる経験が得られる絶好の機会と言えるでしょう。

これまでもインタツアーで何十社以上の企業へインタビューを行った学生が、第一志望の企業から内定を獲得している事例が数多くあります。もちろんガクチカだけではなく、企業や業界研究などにも経験を活かすことができる企業インタビュー。この機会にインタツアーへ登録することをお勧めします。

ほかにも就職活動に関して何かわからないこと、心配なことがあれば、インタツアーコンシェルジュが親身になってご相談に応じます。まずはご連絡を。

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