年商1500億円(2024年3月末予測)の人材系企業「キャムコムグループ」は、いわゆる総合職の新卒人材の募集も行っていますが、それと同時に「財務会計職」に特化した募集も行っています。とはいえ財務や会計という仕事は「なんか地味」「ある程度つぶしは利きそうだが、あくまで限定的でしかない」みたいなイメージもあります。……実際のところはどうなんでしょうか? 財務会計という仕事に夢と希望はあるのか? 2人の現役キャムコム財務マンに「本当のところ」を語ってもらいました。
財務会計の仕事は「科捜研の女」に近い?
――本日はキャムコムグループの財務経理部で活躍中のお二人に、それぞれの業務内容およびキャムコムグループという会社の“正味のところ”をうかがいたいわけですが……いきなりですが入社16年目の野田さん、経理や財務会計の仕事って「地味でつまらない」という実感はありませんか?
野田:いきなりですね(笑)。結論から申し上げますと、そういった実感はまったくないですね。私の実感はむしろ真逆で、「財務会計という仕事は“静かなダイナミズム”にあふれている!」と、日々感じています。
――そ、そうなんですか?
野田:はい、実はそうなんですよ。会計というものの面白さは、座学でよくある「A社が何々をしました。その際の原価が――」みたいな決められた問題を、決められた手順で解いていくだけの段階だと、なかなか感じられないかもしれません。
――ですよね。私もあれが苦手なわけでは決してないのですが、今ひとつ“面白み”がわからなくて……。
野田:しかしリアルな事業における会計の数字というのは、企業の事業活動に伴って何らかの取引すなわちドラマが起きて、その結果として流れてくるものなんです。それは一見、単なる数字の羅列なわけですが、その裏には必ず「動き」「変化」「想い」みたいなものがあるんですよ。そしてそれがほぼ必ず、ちょっとした数字に現れます。そういった微妙な変化をパズルのようなニュアンスで探り、分析することで、事業全体の経営判断に貢献していく――というのが財務会計という仕事なんです。
――ほう。そう聞くと、なんだか俄然面白い仕事であるようにも思えてきます! さしずめ野田さんは、キャムコムグループにおける「科捜研の女」みたいな感じでしょうか? まぁ男性ですが。
野田:私が「科捜研の女」的であるかどうかはさておき(笑)、グループ内のカンパニーすべてから上がってくる数字という“証拠”を冷静に分析することで、各事業の支援を行ってきたことは事実かと思います。
現在はIPO準備チームで“経理職の範疇”をはるかに超えた業務に従事
――では、そんな野田さんの学生時代と、キャムコムグループに入社してからの歩みを教えていただけますか?
野田:大学は商学部で、会計を専攻していました。でも大学での講義より、塾の講師や結婚式場の照明係などのアルバイトばかり熱心にやってましたね。それは先ほども申し上げたとおり、「会計の本質は座学だけでは見えてこない!」という信念に基づいての行動でした……というのは後付けで(笑)、まぁ座学にはさほどの興味が持てなかっただけなのかもしれません。
――とはいえキャムコムグループに新卒で入社し、以来15年、財務経理ひと筋でここまで来たと?
野田:そうですね。3年生の頃に就活を始めたのですが、キャムコムグループは、就活のなかで接した社員のみなさんがホント明るいというか「表裏がなく真っ直ぐ」といった印象だったので、最終的に決めました。そのときに感じた印象は、“中の人”となった今でも変わってません。
――そして財務経理部に配属され……。
野田:経理実務を3年ほど担当した後、グループ内の新規法人立ち上げに関わらせてもらい、その後は予算のチームに長く在籍しました。で、入社10年目ぐらいで経理実務を行うメンバーのリーダーとなり、現在はIPO準備のチームで日々奮闘しています。
――……新規法人の立ち上げとかIPO準備とかって、経理や財務の範疇を超えているかと思うのですが、キャムコムグループの財務経理部はそこまでやるんですか?
野田:そうですね。もちろん本人次第ではあるのですが、経理という枠組みを超えたさまざまなコトやモノに挑戦できるのは、キャムコムグループの財務経理部ならではかと思います。現在コミットしているIPO準備チームはいわば凄腕ぞろいなので、私なんかは「周囲の足を引っ張らないように!」というだけでひと苦労なのですが(笑)、普通はなかなかできない“ものすごい経験”が今、できているんだなという実感はあります。もしもこれにくらいついていければ、自身の今後のキャリアもステージも変わってくるかと思いますので、なんとか楽しくコンプリートさせたいですね。
公認会計士でもあるIPO実務の専門家登場!
――で、野田さんいわく「凄腕ぞろい」だというIPO準備チームのメンバーで、財務経理部のファイナンスディレクターを務めているのが、公認会計士でもあるこちらの中島さんなわけですね?
中島:はい、中島です。IPO準備チームには財務経理部メンバーの他、弁護士や情報システムの専門家も揃っております。一人ひとりがプロとして専門スキルを持っており、必要な場面で協業するというスタイルで業務にあたっています。
――なるほど、まさにプロフェショナル集団ですね! そんなチームに参加される中島さんのご経歴についてお教えいただけますか?
中島:大学卒業後は証券会社に入社しました。証券アナリストになりたいと思ったんですよね。で、アナリストの試験には合格したのですが「……自分はアナリスト業務より財務分析とかのほうが向いてるかな?」と思い、勉強し直して公認会計士資格を取り、監査法人に入って主にIPO関係の業務に従事しました。そしてその後、自分でIPO支援の会計事務所を立ち上げるともに、ロボットベンチャーとAIベンチャーの取締役管理本部長としてIPO準備に携わりました。そしてご縁があって約2年前、キャムコムグループに参画した――という次第です。
――ううむ、中島さんはまさに「IPOの人」といったキャリアなんですね?
中島:そう言っちゃうと「中島はキャムコムグループのIPOが済んだら辞めるのか?」と思われてしまいそうですが(笑)、そんなことはありません。とはいえIPO準備という仕事が私のライフワークであることは確かですね。
――……キャムコム、辞めないんですか?
中島:……辞めさせたいんですか?(笑)
――いやそんなことはないのですが! でもIPOが完了したら、またほかの企業でIPO準備をしたくなったりしないのかなと……。
中島:IPO準備というのは、言い方を変えるなら「成長のための基盤づくり」なんですよ。現在は「IPO」という目標をひとつのきっかけとして、IPOの手法を使って、キャムコムグループという会社の成長基盤づくりを行っています。が、もしもIPOが完了すれば、今度はパブリックカンパニーとしてまた別次元での「成長のための基盤づくり」をする必要があります。キャムコムグループは既に2,000名を超える企業集団ですし、今後M&A等も含め急速な拡大を見込んでおり、多様なフィールドが広がっています。しかも、ベンチャー気質があり新規事業をスピード感持って立ち上げ続ける機敏で逞しい会社 です。私はこれまで100社以上の財務経理部を見てきましたが、当社は仕事に対する考え方がしっかりしていて、レベルが高い。やらされ仕事ではなく、自ら会社創りを行う風土があります。そういったメンバーと一緒に「成長のための基盤づくり」をするのは本当に楽しいですね。
「成長のための基盤づくり」は「モノづくり」にきわめて近い
――成長基盤づくりって、そんなに楽しいものですか?
中島:いわば“モノづくり”に近いですからね、そりゃ楽しいですよ! まぁもちろんかなり大変ではあるのですが、決して「嫌な種類の大変さ」ではないんです。会計や税務には決められたルールや最終的な答えこそありますが、そこに到達させるまでの具体的なプロセスは、会社によって千差万別です。そのなかで「これまでなかったもの、できていなかったことを新たに作る」「これをやればさらに良くなるだろう仕組みを作る」というのは――大変ではあるのですが、前向きで楽しい大変さなんですよね。
――ある意味「クリエイティブな仕事」でもあると?
中島:まさにそのとおりかと思います。証券会社や監査法人で人が作ったモノをチェックするのも、とても勉強になりました。でも、やはりモノというのは自分で作るほうが面白いですからね。キャムコムグループの場合は歴史も売上も従業員数も上場企業並みか、それ以上の規模感です。そのため現時点の内部統制システムも、それなり以上に理にかなっている部分が多いんですよ。それをキャムコムとしてのやりやすい形は活かしながら、更なる事業拡大に耐えうる仕組みを追加で入れていくというのは、アーティスティックな職人技であると同時に、事業の現場もとことん知っていないとできない仕事です。
――なるほど!
中島:とはいえ、私はキャムコムグループの“現場”を十分に知っているわけではありません。そのため、営業部門や他の業務部門に協力してもらいながら、一緒に創り上げていく感じですね。
スキルを身に着け、自身のステップアップを目指してほしい
――ううむ。聞けば聞くほど財務会計畑に進んで、中島さんのようにバリバリと「内部基盤づくり」の仕事に携わりたい気持ちに、ちょっとなってきました!
中島:もちろん最初は「ちゃんと伝票を書く」といったレベル感からのスタートになるかと思いますが、2年目ぐらいからは会社全体の会計に関わることができるようになるかと思います。そして3年目ぐらいからは業務フローの改善を行ったり、財務諸表を分析して数値のトレンドや課題点を報告できるまでにはなるでしょう。そして、そうこうするうちに先ほどの野田さんのようにリーダー職を経て、全社的な予算実績の分析を行うようになる――というのが王道のキャリアパスでしょうね。
野田:数字を通して「会社全体を見ることができる部署」というのは少ないですし、いわゆる経営企画室的な部署は存在しないキャムコムグループでは、財務経理部がそれに近い役割を担っています。……数字を使って冷静に分析し、それに基づいて“表現”できるという財務の仕事は、まったく地味ではありません。実はけっこうアツい仕事なんですよ!
――ううむ、なるほど。それでは最後にそんなお二人から、財務畑への就職をうっすら考えている学生の皆さんに、率直なメッセージをお願いします。まずは野田さんから。
野田:経理や財務の仕事は“事務作業”というイメージが強いかもしれませんが、私は“コミュニケーション”こそが、実はもっとも重要な要素だと思っています。無機質な数字とリアルな事業の現場とをすり合わせることで、より良い状態を一緒に目指していくというこの仕事は、数字とコミュニケーションの双方に強い人であれば、かなりのやりがいを感じられるはずです。事業会社での経理職の募集は多くないと聞きますが、弊社キャムコムでは“経理”として募集をしています。ご興味がある方は、ぜひ挑戦していただきたいですね。
――では、中島さんからも。 中島:はい。先ほども申し上げたとおりクリエイティブな部分が非常に多い職種ですし、他部署では知り得ない「全体の数字」を見て、それを会社全体のためにどう生かしていくか考える――というのがこの仕事ですので、必然的に、自身のフィールドがどんどん広がっていきます。専門スキルを身に着け、プロフェッショナルとしてステップアップしていくためにはうってつけな職種のひとつかと思いますので、ぜひ今の段階から注目してみることをおすすめいたします!
引用元: https://newgrads.sougo-group.jp/recruiting/zaimu/