サイトアイコン インタツアー【メディア】新しい就活のカタチ

「大手企業のグループ会社」って、実際どうなの? 昭和の香りが大きく残る? それとも……?

さまざまな産業用プラント(生産設備)の保守と建設工事を行っている「エムイーシーテクノ株式会社」は、連結売上収益4兆5000億円以上となる国内化学系会社のリーディングカンパニーである「三菱ケミカルグループ株式会社」のグループ企業。超大手の直系企業で働くというと「安心!」「順風満帆!」「左うちわ!」みたいなライフプランもイメージされるわけだが、エムイーシーテクノ株式会社自体は売上高540億円、従業員数約1300名の”中堅”だ。「超大手傘下の中堅企業で働く人生」というのは、実際のところどんなモノなのか? 現役社員の方々に“正味のところ”を聞いてみることにしよう。

そもそも何をやってる会社なの?

そもそも何をやってる会社なの?

――まずは端的に「何をやってるどんな会社なのか?」ということを教えていただけますか? 失礼ながらこれまで御社の名前をまったく知らなかったもので……。

北川:ですよね。普通に生活をしている人が「エムイーシーテクノ」という9音節を耳にすることは、ハッキリいってほとんどないんじゃないかと思います。ええと、弊社は三菱ケミカルという化学メーカーのグループ会社です。三菱ケミカルグループの中でも「三菱ケミカル株式会社」という会社が連結売上収益の約65%を叩き出しています。

――で、冒頭にあったとおり「さまざまな産業用プラントの保守と建設工事を行っている」と?

北川:さようでございます。

北川 奈穂(きたがわ なほ)2019年新卒で入社。採用、勤怠実績管理、社内各種表彰など幅広く人事業務を務める。

――しかしアレですね、会社の設立年月が「2001年10月1日」というのは、三菱ケミカルグループとしてはちょっと新しすぎやしませんか? なんとなく新興企業感があるといいますか……。

北川:あ、弊社の創業そのものは1957年12月16日なんですよ。

――66年前ですか。そう聞くといきなり“老舗”に見えてきました!

北川:三菱ケミカル株式会社というのが、そもそも「三菱化学」「三菱樹脂」「三菱レイヨン」という3社が統合してできた会社なのですが、弊社はその中でも「三菱化学(当時の三菱化成社)」を源流としています。三菱化成の工場施設保全部署が1957年に「帆柱工業」という名前で独立しまして、その帆柱工業が、弊社ことエムイーシーテクノ株式会社の前身なんです。

――そうなんですね、では具体的にはどんな事業を?

北川:化学工場を中心としたプラントは「新たに作る」または「維持修繕する」という作業をしない限り、この世に生まれません。またすでに稼働しているプラントも、点検と検査を実施して、必要と判断した保全工事を行わなければマトモには動きません。弊社のミッションは、そういった工事の施工計画を立案することと、その工事の施工管理(現場管理)までを実施することなんです。

――ううむ、そういった立案系と管理系の仕事がやりたい人にとっては、かなり手堅い選択に思える御社ですが、クライアントも“手堅い”んですかね? つまり「三菱ケミカルグループ」という巨大グループから放っておいてもバンバン仕事が降りてくるから、なにかと気軽ですか? という意味の質問なんですが。

北川:……気軽かどうかはさておき弊社の売上の約6割は、確かに三菱ケミカルと、そのグループ会社との取引によるものです。でもそのほかの約4割は、三菱ケミカルグループとはまったく関係ないお客様との取引から生まれているんですよ。

――あ、それは逆に魅力的に聞こえました。というのも、“三菱村”という巨大な村に生きていくのも安心は大いに感じると思うのですが、“村の中”だけで生きるというのは、なんだかガラパゴス感というか、他を知らない狭量な人間になってしまうような・・・・。

北川:もちろん人それぞれですので断言はできませんが、少なくとも「エムイーシーテクノ株式会社に入社すると井の中の蛙になる」なんてことは絶対にないと思いますよ(笑)。いろいろなことに各自が勝手に挑戦できる会社ですし、またそのための環境も整備されています。さらにいえば、JTC(Japanese Traditional Company)的な――風通しの悪さというのでしょうか? そういったモノも、私は今のところまったく感じていません。

入社から5~6年でビッグプロジェクトの主担当になれる!(かも!)

――今、企画管理グループの北川さんが「いろいろなことに各々が挑戦できる会社」とおっしゃいましたが、具体的にはどんな感じなんでしょう? 例えば機械工事2グループの高木さんはいかがですか?

高木 康弘(たかき やすひろ)2018年新卒で入社。機械工事の施工管理業務を担当。三菱ケミカル社の工場内における建設工事の主担当を務める。

高木:そうですねぇ。弊社は超ざっくりいうとプラントを作っている会社なわけですが、ウン億円レベルの予算が動くプロジェクトがあるのと同時に、実は数十万円とか100万円ちょいとか、そういった予算感の小さなプロジェクトもあるんです。で、プロジェクトそれぞれに「主担当」と「副担当」が付いて回しているのですが、自分はまだ小さなプロジェクトでしか主担当を務められていないんですよ。それが悔しくてね。だからもっと勉強して、必要な資格も取って、そして経験も積んで――ビッグプロジェクトの主担当を務められるよう、勝手に鋭意奮闘中です。

――大規模プロジェクトの主担当になれるのは入社何年目ぐらいからなんですか? イメージにある日本の企業だと、最低でも10年ぐらいは“雑巾がけ”みたいな下積み仕事をこなさなくちゃいけないのかなと。

高木:そうですね。ウン億円レベルの仕事の主担当になれるまでには、必要とされるさまざまな資格を取得する時間も含めて、入社から5~6年はかかるでしょう。

――えっ……意外と早いですね。

高木:そうですか? まぁ小さなプロジェクトだと――さすがにそれだって「入社してすぐ」とかは無理ですけど、まぁ入社から2年目か3年目には主担当になれますよ。

――言い方はアレですが、小規模なプロジェクト=責任も小さい(?)プロジェクトで気楽に働くほうが、ラクだったり?

高木:うーん。まぁ考え方は人それぞれだと思いますが、自分は、それだと「つまんないな」って思っちゃうタイプですね。もちろんワークライフバランスは大切だけど、どうせ仕事をするならでっかいことを――というのはちょっと違うけど、できるだけ人や社会の役に立って、なおかつ自分自身が成長できるような仕事を、日々行いたいですよね。

――なるほど。ちなみに名取さんはいかがでした?

名取:あ、今いきなり名前を呼ばれました塗装・建築工事グループの名取です。土木建築関係でいいますと、実務経験を3年重ねると「1級」の試験を受験できるようになります。そしてそれに合格すると、ウン億円級の仕事を「主担当」として担当できるようになる仕組みです。僕の場合は昨年、つまり入社4年目に1級に合格しまして、今やってる大きな現場では僕が主担当として、僕の名前で工事を行わせてもらってます。

名取 克己(なとり かつみ)2018年新卒で入社。建築・土木工事の施工管理業務を担当。元請負の監理技術者(1級土木施工管理技士:所持)として民間及び公共工事を務める。

――やっぱり特別な感慨深いものが生まれるものですか?

名取:そりゃそうですよー! さらにビッグプロジェクトでは、教育担当してくださった先輩が、ご担当の大きな現場がちょうど終わったタイミングだからということで、僕の下というか副担当として付いてくださっているんです。それも含めて「オレもついにここまでになったか……!」みたいな感じで、思いっきりしみじみしてますよ。当然その分だけプレッシャーも半端ないわけですが(笑)、それは“やりがい”ってやつですし、これを成功させれば自信にもなりますから、なんとかがんばってます!

「ワークライフバランスが悪い」ですって? いや福利厚生とかは三菱ケミカルとほぼ同じなんですけど!

――みなさんのお話を聞いていると「エムイーシーテクノ株式会社、魅力的!」と感じるわけですが……。

北川:ありがとうございます!

――しかし、しかしですよ? 失礼は承知しつつイメージが先行してしまうのであえてお聞きするのですがグループとしては大企業で、御社自体は“中堅企業”ですよね。 そうなると、どうしても大企業と比べて「ワークライフバランスが悪い」とか「体質が昭和」とかもあるんじゃないかと心配なんです……。実際のところ……どうなんでしょう?

名取:何でも聞いてください(笑)いわゆるワークライフバランスは……めちゃめちゃいいかどうかは分かりませんが、決して悪くないと個人的には思っています……いかがでしょうか?

北川:ですね。有給休暇も入社直後からいきなり14日間あって、その年の1月には18日間に増えますから、他の会社よりもたぶん多いですよね。そしてそれを取得するのがためらわられる空気もないですし……。

名取:福利厚生も三菱ケミカルのそれをほぼ取り入れてますから、かなり手厚いんじゃないかな?

――そうなんですね!しかしまたまた失礼な質問で恐縮ですが、いわゆるクチコミサイトによりますと、「激務」「考え方が昭和」「仕事は技術重視なのに、出世は年功序列」「残業代を当てにしないと生活が厳しい」みたいな“ネガティブなクチコミ”もあるみたいですが、それに対してはいかがですか?

名取:うーん。そのあたりはホント、働いている人それぞれの感じ方・受け取り方があるとは思いますが、私自身は、そのように感じたことはあまりないですねー。まぁ激務っちゃ激務ですけど、それは「世間一般の会社員と同様に、仕事をするというのはやっぱり何かと大変なものだから」という意味でしかないしなぁ……。

北川:「考え方や体制が昭和」みたいなこともないと思いますよ。むしろ「時代の流れに付いていかなくちゃ!」と、会社側が必要以上にがんばっているきらいさえあるので(笑)。テレワークも進んでいるから全社員にモバイルWi-Fiが支給されてますし、WEB会議用のアプリ等々も、良さそうなものは割とソッコーで導入されますね。

――待ってください!テレワークなんて今どき当たり前で、いうほどのことではないんじゃないですか?

北川:私どものように「現場密着型の仕事」が多い業界では、オフィスワークが業務の多くを占める会社と違ってそうでもないんですよ。使いどころが難しいというか。それでも躊躇せずに導入しているのは特筆に値すると思います。

高木:そうですね。さらにいえば、弊社は三菱ケミカルがそういったシステムを積極的に使っているのを間近で見てるから、そっち系に関しては導入も早いし、運用にも積極的なんです。少なくとも、必ず出社して古めかしいデスクに座って、古いPCを操作しながら有線電話をかけまくる――みたいな会社では絶対にありません(笑)。

名取:ですね。建築現場に行くことももちろんありますが、現場に設置している無人カメラからの動画を確認しつつ、協力会社さんとの打ち合わせはWEBで完結させる――なんていうのは、少なくとも弊社では当たり前のシステムになってますよ。

――なるほど!それは全くイメージが変わります!そして……これは聞きにくい話ですが、“給料”はどうなんでしょう?

北川:給料も、決して悪くはないですよ。むしろけっこういいというか……。

高木:ここで具体的に「いくら」とは申しませんが(笑)、充実した、幸せな私生活を送ることは十分にできていますよ。

――「仕事は技術重視なのに、出世は年功序列」というクチコミもあるみたいですが?

名取:うーん、どうでしょうかねぇ。もちろん外資系金融機関みたいに「20代で副社長に昇進!」みたいな会社ではないですが、一人ひとりの裁量が大きくて、やりがいのある仕事ができることは確かだと思いますよ。新しいプランや作業手順の改善案なども、若手のうちからガンガン発信できる環境ですしね。

高木:そうですね。磯〇波平みたいなビジュアルをしたおじさん社員から「30年早い!若造は引っ込んでろ!」みたいなことを言われることは絶対にありません。

北川:さすがにそれは今時どこの会社でもないと思いますが(笑)。いずれにせよ弊社には技術屋として良い意味でのプライドがあって、社員一人ひとりが自身の技術を深め、伸ばしていくための体制も充実していて、そして――言ってはなんですが超大手企業のグループ会社だけのことはある、さまざまな意味での“働きやすさ”が感じられる、割といい会社なんじゃないかと思ってるんですけど、どうでしょうか?

名取:異議なしですね。いい会社ですよ、割と。

高木:自分はむしろ「かなりいい会社=働きやすい会社」と思っていますが、まぁそのあたりの感じ方は個人差がありますからね。「割といい会社」っていうのが妥当な線なのかもしれません。ご興味のある方は、インタツアーなどを通じて“ご自身の目”で、弊社や弊社社員たちのリアルな姿を、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

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