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「配属ガチャ」についての意識調査レポートの結果を考えてみた

はじめに

「最悪……。配属ガチャでハズレを引いた……。」

企業から内定をもらって就活も一段落、残りの学生生活を満喫しようとしていた矢先、こんな場面に遭遇した方はいませんか?

近年、配属先決定に対して自分の力が及ばない「配属ガチャ」という言葉が話題になっています。
本記事では、24卒の学生に行ったアンケートをもとに「配属ガチャ」の意味やハズレを回避する方法などをお伝えします。

配属ガチャとは?

まず、配属ガチャの意味をお伝えしたいと思います。

配属ガチャとは、ゲームセンターやおもちゃ売り場などで見かけるカプセルトイの販売機になぞらえた表現であり、入社した会社で勤務地や職種などを自分の意志で選べない当たりやハズレを選択できないことに由来しています。

まさに“運任せ”の状態といえますが、最近では「配属ガチャ」のほかにも親ガチャ、子ガチャ、そして上司ガチャなどの単語が多く生まれています。

配属ガチャの例

次に配属ガチャの実際の例を見ていきたいと思います。

下記の画像は24卒の学生に行った『配属ガチャについての意識調査』のアンケート結果です。

(株式会社インタツアー『配属ガチャについての意識調査』)

24卒の学生に希望の職種についてアンケートを取ったところ、最も多かったのは「営業職」33.6%で、続いて「企画/管理職」28.9%が上位を占めています。

一方で、実際に配属された職種は、「営業職」が55.6%と最多で、2番目に「IT/通信系エンジニア職」15.5%という結果になっており、必ずしも希望の職種に就けるとは限らないことが伺えます。

また、配属ガチャを理由に内定辞退をする事例も確認されています。

「配属先の告知時期が内定の承諾保留や内定辞退に影響したか」について、24卒の学生にアンケートをとったところ、「内定承諾保留や内定辞退の要因となった」と回答した学生が24.6%と、約4人に1人の学生が配属先が分からないことで入社を決められない、あるいは辞退する要因になったと考えていることが分かります。

また、実際に辞退はしなかったものの「内定辞退を検討する要因になった」と回答した学生は11.2%という結果になりました。

これらのことから、配属先の告知時期は内定承諾の保留や内定辞退などの増減に影響を与えていることが読み取れます。

配属ガチャを避けるためにはどうしたらいい?

次に配属ガチャを避けられるかもしれない働き方をご紹介します。

・ジョブ型雇用

まず一つ目は「ジョブ型雇用」です。

ジョブ型雇用とは、採用する際に企業が職種を絞って雇用契約を結ぶというものです。
採用時に職務内容が明確に定義されているため、希望の職種に就ける確率が上がります。

終身雇用のような従来の日本型雇用システムが刷新されるいま、ジョブ型雇用は日本で注目されつつある働き方でもあります。

・地域限定社員(エリア社員)

二つ目は「地域限定社員」です。

地域限定社員は、勤務する地域を限定した契約を前提に採用を行います。そのため転勤がなく、この採用形態であれば、勤務地による配属ガチャを避けられる可能性が高いでしょう。

見方を変えれば、“予期せぬアタリ”?

ここまで配属ガチャの事例や対策について説明してきましたが、ここで皆さんに一つお伝えしたいことがあります。

それは、配属ガチャは見方を変えればハズレもアタリになるということです。

配属ガチャはカプセルトイのように自分で選ぶことができないため、ネガティブにとらえられる傾向にありますが、一方で新たな長所や強みを見つけるチャンスにもなりえます。

「○○の職種を一生の仕事にしたい!」と強い意志を持って入社する方もいらっしゃるかもしれませんが、新卒で入社したときから、将来やりたいことがはっきりと決まっている方はそう多くはないでしょう。

また人事側も、やみくもに配属先を決定しているのではなく、入社まで接してきた中で把握している個人の能力やポテンシャルなどをもとに、最も社内で活躍できると思われる配置を決めています。

もし勤務地や職種など配属先が思うようにいかなかった場合でも、配属ガチャに失敗したと決めつけるのではなく、経験を積むチャンスととらえることも大切かもしれません。

さいごに

今回は、配属ガチャについてお伝えしました。

配属ガチャは、配属先や職種を自身で選ぶことができないため、もしハズレを引いてしまった場合に落ち込んでしまったり、仕事へのやる気がなくなってしまうこともあるもしれません。

しかし、ハズレを引いてしまったからといって諦めるのではなく、経験を積むチャンスととらえ、その配属を自分にとっての“アタリ”にしていくことも大切なのではないでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。

インタツアー学生編集部